安住の地
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豊岡演劇祭2023& 地域芸術祭「GR19」

『かいころく』

■概要
1920-1940年にかけて日本各地で盛んだった養蚕の歴史を紐解きながら、その営みの中にあった身体性や、糸を吐く生き物の生態に着目し、舞台作品として編み直します。少し前のこの国で、さまざまな土地に繰り返されていた身体の軌跡を見つめながら、「生きること」そして「生活を営むこと」の根源を描きます。

■あらすじ
空中に、しろい糸が一本。ふわふわと舞っている。
ゆっくりと降下していく糸は、かつて一匹の身体から吐かれたものだった。

一匹の虫が生まれ、桑の葉を食べ、成長し、糸を吐き、身体をすっかり覆いつくして、しずかに眠りにつく。人間たちはそのねぶくろを解きほぐして、糸をつむいだ。ごめんなさいと呟いて、虫たちに墓を建てた。糸をつむいでは生活をたてなおす。海のむこうへ送っては国をどんどんゆたかにする。いつしかゆたかさは人々の目をくらませ、外の国々へ、強気に出るようになっていく。

やがて多くの虫の犠牲の上にあったゆたかさが、多くの人間の犠牲の上に成り立つようになる。透き通る白い糸の上に濃い赤い血がどくどく流れたころ、人々はやっと戦いを終える。人々は、かつてのたくさんの虫のことも、かつて働いた場所のこともずいぶん遠くに置いたまま、必死に生活を立て直したのだった。

空中に、しろい線が一本。まっすぐに引かれている。
飛行機雲をのんきに見上げられるようになったいまの私たちの、かつての日々に目を凝らす。これはとっくに忘れてしまった、かつての虫たちの、いつかの私たちの物語。

キャスト

企画・脚本:私道かぴ
出演:森脇康貴

 スタッフ

制作:中野コナン 永澤萌絵
音響:佐藤武紀
照明プラン:河口琢磨
ヘアメイクプラン:篁怜
舞台美術:私道かぴ
衣装:根本悠樹
舞台監督:藤原大介
撮影:山下裕英
宣伝美術:駒井涼
情報宣伝:日下七海 雛野あき
web:森脇康貴 武田暢輝
製作:安住の地

 公演日程

・豊岡公演(豊岡演劇祭2023)
9/15(金) 14:00/18:00
9/16(土) 13:00/17:00
9/17(日) 10:00/17:00
9/18(月祝) 11:30

・長野公演
9/23(土)13:00

※開演の30分前に開場致します
※上演時間約30分を予定
※全席自由席

 会場

・豊岡公演(豊岡演劇祭2023)
@江原|日本基督教団 但馬日高伝道所
〒669-5302 兵庫県豊岡市日高町岩中83-3
HP▶https://toyooka-theaterfestival.jp

・長野公演
(地域芸術祭「GR19」内上演)
@長野県木曽郡大桑村la mora
HP▶https://kisopaintings.com

 料金

・豊岡公演
一般:2,500円(当日:3,000円)

・長野公演
入場料:500円
※地域芸術祭「GR19」の入場料のみで観劇可能です。
※ご予約は不要です

 ご予約

豊岡公演のご予約はこちら
https://reserve.tolpa.jp/reserve/2940371
※「うずまくパス」をご利用の方もご予約をお願いいたします。

長野公演のご予約は不要です。